事業撤退

エムケイグループ:保育施設29カ所を閉鎖 資金繰り悪化
(2008年10月31日 毎日新聞)

関東地方を中心に「ハッピースマイル」の名称で保育所などを運営する「エムケイグループ」(東京都豊島区、初見雅人社長)は資金繰りが悪化し、すべての保育施設29カ所を1日から閉鎖する。6、7カ所は近隣保育園などに全面譲渡する方針だが、残りは未定。突然の閉鎖に「通知が遅い」など保護者からは怒りや戸惑いの声があがっている。

規制緩和の流れでここ数年、行政が行ってきた様々な分野が民間の手で行われるようになってきました。
「非効率な官ではなく、民でできることは民にかませるべきだ。」
このようなトップのかけ声で、積極的に民間の参入を押進めてきた自治体もあったとおもいます。その形態は民間委託、指定管理者制度、直接参入などいろいろですが、事業の担い手がある民間業者である以上、根本的に一つの大きなリスクがあります。

それは、経営危機による事業撤退の可能性があること。

民間の参入を導入する際、自治体は果たしてこのリスクを検討したのでしょうか?
記事によると「さいたま市は市内5施設に職員を派遣し、状況を調べるとともに受け入れ施設探しを始めた。」ということですが、運営業者の突然の事業撤退に、混乱しいている担当部署の様子が想像できます。

他の報道によると、ハッピースマイルは、川崎市では4園を展開していますが、そのうち2園はかなりの定員割れの状態だったようです。もともとこの会社は電話機やFAXなどのOA機器の販売がもともとの商売だったようですが、近年の国や自治体の少子化対策の流れに乗って「儲かる」と判断して保育事業に参入したのでしょう。ハッピースマイルだけでなく、保育事業に参入する業者には、こういったまったく保育とは関係のなかった業者が多いように思われます。果たして行政側は今回のような問題をどこまで予測しているのでしょうか?

もう15年前の話ですが、当時、息子を預けていた私立保育園の園長はこうおっしゃっていました。
「基本的に福祉は民間になじまないのです。まともにやっていたのでは絶対儲からないのですから」

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